もう三十年も以前になるけれど、横浜駅の構内で浴衣を膝上丈に着た女子高生が闊歩しているのを見かけて、
 ‎自分なりに考えて、そこまで潔くやってくれればカッコイイし新鮮だと思った。
 若い人が‘自信なさげに、おばさん達の目を気にしながら浴衣を着ているのは気の毒。
自分なりの発想でモノにしたほうがいいんじゃない?って思う。
スタートはそれでいいと思う。
 ‎結果として、カッコイイか悪いかはバランス感覚というか、美意識の問題。
失敗しても何度でも試してみるといい。

 なかなか日常的にキモノを着る人は増えないだろうけど…以前よりはキモノで街歩きする人を見かけるようになった。
けれど、ちょっと窮屈そうなのは気の毒に思う。


 暑い季節は襟合わせをゆったりと、冬場はコートを着るので詰め気味に…という具合に季節に合わせて着たらいいと思う。
 梅雨時の蒸し暑い日には、まだ六月でも、稽古着は木綿の単衣を浴衣みたいに着て、帯は博多の八寸をお太鼓に結んでいる。
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それが特段変な着方とは思わない。
昔から、普段着はそんなだったように記憶している。

 キモノに慣れていくに従って、自分の体型や着崩れのクセのようなものもわかってくるし、着心地の良し悪しにも敏感になる。
 
 個人的には半衿の付け方が一番気になる。
後ろ姿で、キモノの衿から半襟が出っ張っているのは野暮ったい。
 半衿を襦袢に掛けるときは、必ず三河芯(木綿の芯)を使っている。
衿芯の背中心の寸法を10センチ程にすると、襦袢にかけたときにキモノの衿の内側に収まるので、衿芯を写真のようにカットしている。
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 キモノを自分で着はじめた頃、教える暇もない親が用意してくれたのは半衿の内側に差し込む方式のメッシュの樹脂みたいな衿芯だった。
首が短く鎖骨が太い丈夫なカラダなので、衿芯が鎖骨に当たって持ち上がり短い首が疲れる…肩が凝る…。

同じような衿芯を使っている人を後ろから見ると、半衿の内側に衿芯の段ができたうえにギャザーが寄って…前は良くても後姿は美しくない。
あぁ、これは嫌だなぁ、と。
 それがキッカケで、面倒だと思いつつも…必ず三河芯を縫い込む方式の半衿付けをしている。

タマ



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