今月の「助六由縁江戸桜」は、
江戸生まれの浄瑠璃「河東節」開曲三百年の記念上演とのこと。

 市川團十郎家上演に限っての、助六の出端の河東節。
 助六を唄う小唄にも、河東節の一節が使われていて勝手に「助六のテーマ」と名付けて、あのさらっとした江戸っぽさに近づけたらいいな、と稽古するけど。
何でもないように弾けたり唄えたりするには、まだまだ。
 
 河東節は、元は蔵前の旦那衆、現在は「十寸見会」の方々が日替わりで出演しているそうで、「河東節十寸見会御連中様」と、お客様として扱われる珍しい存在。
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かつては、「助六由縁江戸桜」が上演される劇場の周りに桜を植え、新吉原や魚河岸が後援して町全体がお祭り騒ぎだったというけれど、
江戸から続く祝祭の気が繋がっているのか、「助六」と聞けば、やはり華やかな気分になる。
傾城の豪華絢爛に、助六の胸のすくような江戸弁とかっこよさ、荒事に和事、敵役に二枚目、三枚目、立女形、老女…、いわば歌舞伎の役柄すべてが次々に登場する面白さ。
 目の前に展開する絵面を、ぼうーっと観ているだけでいい気分。

 「白酒売り」の菊五郎さんの驚くほどの若々しさ、品よくおっとりとコミカルな芝居、勝手ながらこれ以上はない♪と思った。

   
今回は、魚河岸から鉢巻きの贈呈があり、その目録が2階ロビーに展示されている。
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五月は團菊祭
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タマ(^^)/