「高寿会」で演奏される東明流(東明節)「野狐禅」について、少し解説。

東明流は、平岡吟舟翁(鉄道車輛メーカーを営む実業家。また小唄の作詞作曲も多数)により明治時代に作られた邦楽の一流派です。
派手で上品、変化が多いので三味線が難しいとのことです。

野狐禅(歌詞)  
 昔天竺にて釈尊説法ありし時 花ひとひらを手に持ちて 御弟子に示し給いしに 迦葉尊者はこれを見て ニッコリ微笑み給いけり
其の時釈尊うなづきて 我が道汝に伝えんと 云われしことぞ不思議なる
悟道のはじめなりとかや
 達磨なにしに面壁九年 以心伝心無一物「鐘が鳴るのか」「橦木がなるか」
鐘と橦木の間が鳴る ヨイヨイヨオイヤサ「お前聞いたか」
 片手の声 片手打つなら両手を打って 早くよいよい商売(あきない)しやれ 何をくよくよ川端柳
水の流れを見て暮らす 面白や 花は紅(くれない)柳はみどり 色即是空じゃないかいな 空即是色もよいわいな 丸も四角も三角も とけりや無差別一つ世の中

      高橋菷庵 作詞
   初代 東明柳舟 作曲

 西川左近家元による踊りの手も楽しいものになっています。
 吟舟翁は釣りがご趣味であったそうで、舟の上で唄を作られることも多かったとか。
 今回の踊りに使う扇は舟の帆のような面白い模様。これも十松屋です。
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