小唄と踊りと着付けのお稽古日記

小唄と踊りと着付けの教室「遊芸の稽古所・はしもと」の生徒たちがつづる日記ブログです!
初心者にも分かりやすく本格的なお稽古をやってます。

キモノ

ゆかたを着ることが、コスプレになりかけていると知ったのはこの夏でした。
 まあ、楽しいのであれば、それも有りかな。

 慣れるということが一番の早道だと思って、キモノの着方を伝えているけど、まずは普段着で着慣れてほしい。
 いきなり出掛けるためにキモノを着ても所作がついて行かない。
緊張したり歩き方が気になったり…チグハグ。
 汚れても気にならない木綿のキモノやゆかたを着て、家の中で過ごしてみるのが一番。
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着付けの稽古のときは、着物を着てお茶を入れたりおやつを食べたり、ちょっと買い物に出たり、なるべくキモノで動く時間をつくっている。

 いつ頃だったか、橋本治氏が「振り袖を着れば美しい、わけではない」というようなこと書いていたけれど(ザックリしすぎた引用でごめんなさい)「そうそう、おっしゃるとおり」と思った。
 ある女形は、「今の女性は反面教師…」てなことを言っていた。
「確かにね」と思った。

 3メートル程先を綺麗なキモノの女性が横切ってゆくのを左から右へと目で追うと、なぜか…左足のふくらはぎが見える。
初めて遭遇したときはなにかの間違いだと思ったが、
近頃では珍しくない。
下着を簡略化したためだ。
「あ、コレか」と思ったのは、
裾に向かって斜めに前幅をカットした長襦袢モドキのような下着の上にキモノを着ている。
腰巻きと裾除けは省略。
 なるほど、歩いただけで脚がチラチラ。

将来、キモノはホントにコスプレになるのかもしれないけど、いまは昔ながらのキモノの着方にこだわって、その心地よさを伝えたいと思う。

タマ













 
 

この夏は、湿度の高い日がとくに多くて三味線箱に入れる乾燥剤をたくさん使いました。
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「カンソー剤」のパッケージが昭和レトロだと友だちが笑う。
 いまは乾燥剤といえばシリカゲルだろうけど、これは石灰の乾燥剤。
湿気を吸うと膨らみます。
 ずっと以前、袋が限界まで膨らんでいることに気づかず、三味線を箱から出した拍子に破れて粉まみれになり😓エライことに…。
 それで、いまはパツパツに膨らむ前に取り替えるようにしています。

夏にお稽古に使った浴衣を来年 すぐに使えるように仕舞おうと、
洗濯して、襟先から下と袖にスプレー糊をシュッシュッ、と。

写真みたいに干すとあとの始末が楽にできます。
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アイロンは襟の裏から掛けて、肩山と袖はピシッと。
身頃はアイロン台の上で裾から畳みながらかけています。
お端折りから上は軽くシワを取る程度で大丈夫。
 袖の長さに畳んでしばらく置いておくとキレイにプレスしたような仕上がりになります。
お試しください。

タマ

 もう三十年も以前になるけれど、横浜駅の構内で浴衣を膝上丈に着た女子高生が闊歩しているのを見かけて、
 ‎自分なりに考えて、そこまで潔くやってくれればカッコイイし新鮮だと思った。
 若い人が‘自信なさげに、おばさん達の目を気にしながら浴衣を着ているのは気の毒。
自分なりの発想でモノにしたほうがいいんじゃない?って思う。
スタートはそれでいいと思う。
 ‎結果として、カッコイイか悪いかはバランス感覚というか、美意識の問題。
失敗しても何度でも試してみるといい。

 なかなか日常的にキモノを着る人は増えないだろうけど…以前よりはキモノで街歩きする人を見かけるようになった。
けれど、ちょっと窮屈そうなのは気の毒に思う。


 暑い季節は襟合わせをゆったりと、冬場はコートを着るので詰め気味に…という具合に季節に合わせて着たらいいと思う。
 梅雨時の蒸し暑い日には、まだ六月でも、稽古着は木綿の単衣を浴衣みたいに着て、帯は博多の八寸をお太鼓に結んでいる。
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それが特段変な着方とは思わない。
昔から、普段着はそんなだったように記憶している。

 キモノに慣れていくに従って、自分の体型や着崩れのクセのようなものもわかってくるし、着心地の良し悪しにも敏感になる。
 
 個人的には半衿の付け方が一番気になる。
後ろ姿で、キモノの衿から半襟が出っ張っているのは野暮ったい。
 半衿を襦袢に掛けるときは、必ず三河芯(木綿の芯)を使っている。
衿芯の背中心の寸法を10センチ程にすると、襦袢にかけたときにキモノの衿の内側に収まるので、衿芯を写真のようにカットしている。
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 キモノを自分で着はじめた頃、教える暇もない親が用意してくれたのは半衿の内側に差し込む方式のメッシュの樹脂みたいな衿芯だった。
首が短く鎖骨が太い丈夫なカラダなので、衿芯が鎖骨に当たって持ち上がり短い首が疲れる…肩が凝る…。

同じような衿芯を使っている人を後ろから見ると、半衿の内側に衿芯の段ができたうえにギャザーが寄って…前は良くても後姿は美しくない。
あぁ、これは嫌だなぁ、と。
 それがキッカケで、面倒だと思いつつも…必ず三河芯を縫い込む方式の半衿付けをしている。

タマ



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六月九日
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おかげさまで小唄ライブ、無事にお開きとなりました。
 暑い中、上野駅から十数分の道のりを来てくださいました皆様、ありがとうございました。
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【写真は会長のご挨拶】

 当稽古所としては初めての「若草ライブ」参加でしたが、出演20組それぞれ真面目に取り組んでいるのだなぁと感じました。
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【上の写真は出演者一同】
 来年は流儀の創立90周年とのことで、国立劇場での公演にも参加させていただくと思います。
 日々、精進…。

そんなわけで、ささやかな打上げ♡
あまりの暑さにかき氷とクリームあんみつ
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今日の二人のキモノは、カジュアルな単衣の小紋に絽綴の無地の帯にしました。
唄の雰囲気に合わせたつもり。
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タマ(^^)/

もう、十年余も前のことだけれど銀座の老舗呉服店にて。
 夏帯と帯締めの組合せで迷っている友人に、番頭さんが「ぼうっとしてるのがいいんですよ」と。
…良い意味で、ぼうっとしたところのある友人なので可笑しかったが。
ホントにその通り。
 キリッと見えるかと思って強い色を効かせると、悪い目立ち方をしたり他のものには使えなかったりする。
 そうそう、番頭さんのおっしゃるとおり、ぼうっとしてるくらいのほうが品良く涼しげに見えるのです。

 ディスプレイや衣装をそのまま日常空間にもっていくと浮いてしまうのは当たり前。
 いわゆるバブルの頃、呉服店のウィンドウディスプレイや店内のレイアウト、キモノショウ等をずいぶん経験させてもらった。
 お客様の目をキャッチするために、いわば舞台装置を組んでキモノを際立たせる。
 お店を覚えてもらうのが目的。
だって、呉服店はどこも呉服店でしかないので、
それぞれのお店を「あの呉服店」と覚えてもらうことが当時の仕事だったように思う。
 キモノショウというのも華やかで、実際にはしないような着付けでショウアップもする。
キモノは同じシルエットなので動きがない、なんとかならないか、なんてオファーもあった。

 「あれ買ってどうするんだろう」と思うような数百万円の作家物やら、奇をてらったようなものも売れていたと思う…(笑)

 髪飾りをプロデュースしたことがあった。
正絹の帯地で少し傷のあるものを安く仕入れ、良いとこ取りで贅沢なリボンを作ったが、品良く仕上がったと思っても、紅い玉カンザシなどを足したほうがよく売れることがわかった。

ちょっと過ぎたモノの方が売れるのです。
 …飾りたい気分はわかるけど、ちょっと引いたほうが街の風景にもその人にも馴染みます。

 頑張らなくても、ただ似合うようにキモノを着ているだけで、
その人の「いい感じ」は自然に出てくるものだと思う。
 着付けを習いに来てくれた皆さんのキモノのコーディネートや、その人に似合うスタイリングの仕方を工夫するのだけど、
キモノを着るというちょっとした緊張感だけでも人はキレイになれるんじゃないかと、いつも思う。
 よほど洋服が似合っている人でもキモノを着ると違った美しさが現れるし、着付けのお稽古に来たときより帰るときのほうが、みんなキレイになってる。
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ふだんに着るキモノ
(^^♪いいものだな、と思う。

タマ

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