江戸芸能遊び

小唄と日本舞踊、着付けの稽古場「遊芸の稽古所・はしもと」の日々のお稽古やイベントのお知らせをしています。 「江戸の芸能で遊ぶ」楽しさをお伝えするブログです。
初心者にも分かりやすく本格的なお稽古をやってます。

今日は小唄のお稽古でした。

小唄のお稽古をしていると、唄で季節を感じることがたくさんあります。
今日お稽古した「年の瀬や」などは特にそうです。
私などがくどくど言うまでもありませんが、
「年の瀬や」 は、歌舞伎の「松浦の太鼓」の一場面、
雪の降る師走の江戸、両国橋で、笹売りに身をやつしている赤穂浪士の大高源吾と
源吾の俳諧の師匠である宝井其角が偶然出会い、其角が「年の瀬や 水の流れと 人の身は」と
発句を向けると「明日 待たるる その宝船」と付句を返す、あの場面です。
みなさんもご存じのとおり、赤穂浪士の仇討はずっと秘密裏に行動し、悲願を果たせたわけですから、
大高源吾の「明日 待たるる その宝船」というのがどういうことなのかと思うと
ぐっときますよね〜。
と、いうわけで、この唄を唄うのは12月に入ってから14日くらいまでの間です。

お師匠さんの ♪ あした 待たるる〜 たからぶね〜 と唄われるときの
たからぶねの「か」の部分が、カッコよくて、カッコよくて・・。
私は毎回、これにもぐっときてしまいます。笑
ぜひ、1度聴きにいらしてください


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 サワです。
先日のお稽古場の忘年会、お酒と天ぷらとお喋りで、時間が経つのも忘れてしまった。
こうして楽しい時間が持てるのは、
なんといってもお稽古場に来ているみんながそれぞれのペースで,、
小唄に踊りに、真摯に取り組んでいる賜物だなと思ったりして。
本当に、みんな、マイペース。
稽古場にやってきた入口も、全然違う。

習い始めてかれこれ11年。
実家に置いてあった、おばあちゃんの娘時代の三味線を、
ベンベンと、弾いてみたいと思ったのがことの発端で。
単なる楽器の教室に通う、ようなつもりで、
小唄はおろか、歌舞伎も文楽も鑑賞したことがなくて。
着物への嗜好もさほどでなく、
バイクに乗って、座布団に座ると埃が立つようなジーンズ姿で通っておりました。
そんなんでもOK!ってな感じの、師匠とタマ先生の懐の広さに引き込まれ、
なんだか体育会でありのままな教室の仲間に囲まれて頑張っているうちに、
興味の幅も徐々に広がってきて。

3年目ぐらいのとき、師匠から、国立劇場の演奏会に出演してみない?
と誘っていただきました。
その時は、いまいちそのプライスレスな感じをわかっておらず、
じゃ、お願いしまーすと軽いノリで出場(?)することに。

課題曲は“柳屋お藤”。
今となってはしり込みするほど長くて華やかで立派な曲ですけど、
そのあたりの自覚もうすく、当日を迎えました。

楽屋口から入ってみると―ー
そこの空気は“伝統の重み”の一言。
何しろ畳敷きの楽屋には春日会のお歴々がずらっと並んで、
鶴首かかげてこっちを見てる!、気がする…。
場違い感がひしひしと押し寄せ、
私の一挙手一投足が師匠の顔を潰してしまうのではないかと不安がつのり、
身動きできないばかりか、どんな顔をしてそこに存在していたら良いのかもわからず、
はく製のように固まっていました。
稽古場のお仲間がいつもの調子で応援に顔を出してくれて、
やっと息が出来たのも束の間、
あっという間に本番で、舞台にスタンバイして間もなく幕があがる――

手の震えがとまらなくて歯も鳴るような緊張でしたけど、
そのとき隣にスタンバイした師匠が、小さく着物の胸元で拝むようなしぐさをなさいました。
 
“頼みの師匠が、神頼みしてる!”
 と、緊張が青天井に到達!
 
でも、それと同時にどこかピッと心が座って、
幕が開いた瞬間から、曲のことだけに集中することができました。
師匠のようなベテランでも、ひとつひとつの舞台が、
手を合わせるようなピュアなものだと知り、初舞台の私と同じなんだなと、
安心感がありました。
下の写真は、2度目に出演させていただいたときのもの。

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楽器の習い事として始めたわたしですけど、
小唄って、お稽古に入る時にどこか襟を正すような気持ちになる所や、
どことなく“ありがたや”と思えるところが、いいなって、それ以来ずっと思っています。 

師匠は何もかもが一流なので、唄、三味線、踊り、何を教えていただいても大名クラス。
でもそれだけじゃなくって、お稽古そのものプラス、“心映えを学ぶ”という点が、
他のお稽古では得られないものかな、と感じてます。
いつか死ぬときにでも、あんなふうに手を合わせることを思い出せば、
なんとか成仏できるような気がします。

昨日はお稽古場の忘年会でした。
場所は毎年恒例、人形町のてんぷら屋さん。

1年の経つのはあっという間・・・。
来年(つまり今年)お三味線にトライするかどうかを話してた去年の忘年会から
もう1年経ったんだ〜。

今年のお稽古や発表会のこと、これからのお稽古や発表会のこと。
みんなで反省や夢やアイデアを語り合って、あっという間の3時間。
お師匠さんや珠子先生、素敵なお稽古仲間の話を聞くのはホントに楽しくって、
ダメダメながらも「よし、来年もがんばろ!」と思えた夜でした。笑

満席〜
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乾杯!
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極上のてんぷらに山盛りの大根おろし!
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大好きなお稽古場のみなさん
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