江戸芸能遊び

小唄と日本舞踊、着付けの稽古場「遊芸の稽古所・はしもと」の日々のお稽古やイベントのお知らせをしています。 「江戸の芸能で遊ぶ」楽しさをお伝えするブログです。
初心者にも分かりやすく本格的なお稽古をやってます。

11月27日。
はじめての三味線体験レッスンに、若くてきれいな方が来てくださいました♪

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やはり、最初は緊張しますよね。
 それでも、はじめて聞く三味線音楽のわりには、一時間ほどで指の使い方もだいぶ慣れてきた様子。
お師匠さんも楽しげで、良い体験レッスンになりました。
先が楽しみです。

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年の瀬前のまさかの初雪、
急な寒さにビックリ。

うってかわって快晴の11月25日。
三越劇場で「春日会慈善会」が開催され、
今年の小唄の会も、三本締めでおひらきとなりました。

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お師匠さんの「宵の謎」は静かでドラマチック。
唄い出しの声が気持ちよく、しだいに「藤十郎の恋」の物語や舞台の景色が浮かんでくる。

 芸って怖いな、と思う。
 人柄も生活も、どんな稽古をしたかも
 わかってしまう。
 「今、此処」以外のことにとらわれず、
 我を出さず、そのことのみになる。

また、気を引き締めて精進しま~す。
タマ


[待ち時間に喜ぬお師匠さんと談笑]
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国立劇場11月公演
「仮名手本忠臣蔵」二部は「落人」から「一力茶屋」まで。
国立劇場ホームページには詳しい解説があって、はじめて歌舞伎を観る方にも親切。

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 さて、期待通りの美しい「おかる・勘平」の道行。
勘平の、最初の台詞の音から落人の気分が滲み出る。
若くて華やかな絵面だけれど、軽はずみを後悔して沈む心の内が見える。
 自害しようとする勘平を必死に止めるおかるの、ふと見せる女房ぶりに「いいなぁ、すごいなぁ」と感服。
 お師匠さんは、芝居のよさもだけど、衣装の扱いにも気を配っていて感心した、と仰っていた。
なるほど勘平の着物が白粉で汚れていない。
黒の無地に白粉がベタベタ付いていたら興醒めだし、衣装さんも苦労する。
 錦之助さん菊之助さんの取り合わせで、なにか他のものも観たいと思った。

 菊五郎さんの勘平腹切りは言うまでもないことだけど、
この場は、ほんとに良かった。
どの役も「やってますよ~」という五月蝿い芝居をしない。
それぞれの役の生業や役目がキチンとしている。
 勘平は若々しく、思いもよらぬ現実に愕然として身を縮め、思い悩み、思い込み、あっと言うまもなく腹に刀を突き立てる。
こんなに真っ直ぐな勘平だから、お客は泣ける。

 この悲しい場面から、賑やかな「一力茶屋」へ。
 これは、昼夜二回興行だとできない繋ぎ方だと思う。
一日一回上演の国立劇場ならではの贅沢な企画。

 吉右衛門さんの由良之助は、さすがに存在が大きい。
雀右衛門さんと又五郎さんの兄妹(おかる、平右衛門)も、それらしくて良い取り合わせ。
この先も楽しみ。

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ロビーでは五十周年記念のポスター展などもあって、売店も華やかで賑やかな気分。

 帰りに裏の伝統芸能情報館に寄ってみたところ、上演資料の展示の中に映像資料もあり、
たまたま見た「小萬 源五兵衞(盟三五大切)」に亡くなった辰之助さんの姿。
スッとした立ち姿、じっと堪えて微動だにしない形の美しさ。
 若くして亡くなって、客としては楽しみが減った。
あらためて、勿体なかったと思った。
生意気な言い方だけど…
タマ
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